10月18日の日記
2004年10月18日 完成しそうにないけどつれづれやろう365170.泳ぐ
「・・・・・・」
どうしてここに立っているのか、自分でもよく分からない
今更と言えば今更な話なのに
まぁ、行く当てもなかったから、それがここであっても別におかしくはないのだけど
いってらっしゃいませ、という業務的な笑顔の受付嬢からチケットを一枚受けとると、俺は薄明るい、青い空間に踏み出していった
「・・・涼しいな」
外の肌をじわじわ蝕むような暑さに比べれば、水族館の中は心地よかった
それは冷房のせいだけではなく、周りを取り囲む青い水の効果もあるんだろう
「・・・・・・」
歩いても歩いても、青い世界
その中で、魚たちが思い思いの色彩で泳いでいる
同じ色に見える同じ種類の魚も、よくよく見れば違いがあるのだろう
「・・・魚も人間も変わらないな」
よほど目立つものがなければ、傍から見ればその違いなんて微々たるもの
だとすれば、変わらない日々に膿む自分と同じような事を案外他の人間も思ってたりするのかもしれない
「ねぇ、どこー?」
「だから、人魚さんはここにはいないのよ」
「えー、だってお魚さんでしょ?」
ふと、すれ違った親子のそんな会話が聞こえた
「・・・人魚、ねぇ・・・」
まぁ、確かに人魚はいないだろうな、ここでも
そのモデルになった、ジュゴンくらいならいるかもしれないが
再び、水槽に向き直る
こちらのことなぞ気にした風もなく、魚たちは相変わらず好きなようにのんびりと泳いでいる
実際は、広い無限のような大海に比べれば、この水槽なんて狭くてたまったものではないのかもしれないが、少なくとも自分の目には自由に映る
「・・・ああ、もしかして」
あいつは、こういうことを言いたかったのか
おせっかいで、なんでか人に構っていたあいつは
あいつには、あいつなりの制約があったのだ 多分
でも、俺よりは強くて
それに縛られているままの俺を、放っておけなかったんだろう
・・・人魚姫があこがれたのは、
大切なものを全て捨ててまであこがれたのは
1人の男ではなく、地上そのものだったのだと
脈絡があるんだかないんだかわからないことが頭をよぎった
青い世界の向こう側で、あいつが笑った気がした
本格的な夏が始まり、世間が夏休みで浮かれようとしているころ
俺はバイトを一つ増やした
勿論、校則じゃ禁止されてるから、こっそりだけど
仕事は、掃除だ
水槽の下や、イルカショーの観客席
結構汚れるところが多い
それで何か変わったのかと言われれば、別に何も変わっていない
相変わらず日常は代わり映えしないし、
毎日は灰色だ
だけど、俺の気づかないところでは何か変わっているのかもしれない
昨日、仕事仲間に飲みに誘われた
大学生だと言ってあるから、そこら辺は許容範囲なんだろう
特に何があったわけでもないけど、楽しかった
そんなものなのかもしれない
・・・UFOが降りてこなくて良かったと思う
そんな大きな変化があったなら、
この先何があっても俺はこんなだらだらしたつまらない思いを抱えていかなきゃいけない
そんなくだらない事を考えつつ、今日も俺はいつもを過ごす
学校に行って、バイトに行って、バイトに行って
もし、変わらない日々が壊れるならそれはそれでいいのかもしれないけど、
今は、海の中での穏やかさに泳いでいたいと思う
end
++++++++++++++++++
まとまりがあるんだかないんだか分からない話
いや、多分ないな
淡々とした話を上手く書ける人は本当にソンケイします、ええ
や、普通に上手い人もだけど
・・・精進しないと
「・・・・・・」
どうしてここに立っているのか、自分でもよく分からない
今更と言えば今更な話なのに
まぁ、行く当てもなかったから、それがここであっても別におかしくはないのだけど
いってらっしゃいませ、という業務的な笑顔の受付嬢からチケットを一枚受けとると、俺は薄明るい、青い空間に踏み出していった
「・・・涼しいな」
外の肌をじわじわ蝕むような暑さに比べれば、水族館の中は心地よかった
それは冷房のせいだけではなく、周りを取り囲む青い水の効果もあるんだろう
「・・・・・・」
歩いても歩いても、青い世界
その中で、魚たちが思い思いの色彩で泳いでいる
同じ色に見える同じ種類の魚も、よくよく見れば違いがあるのだろう
「・・・魚も人間も変わらないな」
よほど目立つものがなければ、傍から見ればその違いなんて微々たるもの
だとすれば、変わらない日々に膿む自分と同じような事を案外他の人間も思ってたりするのかもしれない
「ねぇ、どこー?」
「だから、人魚さんはここにはいないのよ」
「えー、だってお魚さんでしょ?」
ふと、すれ違った親子のそんな会話が聞こえた
「・・・人魚、ねぇ・・・」
まぁ、確かに人魚はいないだろうな、ここでも
そのモデルになった、ジュゴンくらいならいるかもしれないが
再び、水槽に向き直る
こちらのことなぞ気にした風もなく、魚たちは相変わらず好きなようにのんびりと泳いでいる
実際は、広い無限のような大海に比べれば、この水槽なんて狭くてたまったものではないのかもしれないが、少なくとも自分の目には自由に映る
「・・・ああ、もしかして」
あいつは、こういうことを言いたかったのか
おせっかいで、なんでか人に構っていたあいつは
あいつには、あいつなりの制約があったのだ 多分
でも、俺よりは強くて
それに縛られているままの俺を、放っておけなかったんだろう
・・・人魚姫があこがれたのは、
大切なものを全て捨ててまであこがれたのは
1人の男ではなく、地上そのものだったのだと
脈絡があるんだかないんだかわからないことが頭をよぎった
青い世界の向こう側で、あいつが笑った気がした
本格的な夏が始まり、世間が夏休みで浮かれようとしているころ
俺はバイトを一つ増やした
勿論、校則じゃ禁止されてるから、こっそりだけど
仕事は、掃除だ
水槽の下や、イルカショーの観客席
結構汚れるところが多い
それで何か変わったのかと言われれば、別に何も変わっていない
相変わらず日常は代わり映えしないし、
毎日は灰色だ
だけど、俺の気づかないところでは何か変わっているのかもしれない
昨日、仕事仲間に飲みに誘われた
大学生だと言ってあるから、そこら辺は許容範囲なんだろう
特に何があったわけでもないけど、楽しかった
そんなものなのかもしれない
・・・UFOが降りてこなくて良かったと思う
そんな大きな変化があったなら、
この先何があっても俺はこんなだらだらしたつまらない思いを抱えていかなきゃいけない
そんなくだらない事を考えつつ、今日も俺はいつもを過ごす
学校に行って、バイトに行って、バイトに行って
もし、変わらない日々が壊れるならそれはそれでいいのかもしれないけど、
今は、海の中での穏やかさに泳いでいたいと思う
end
++++++++++++++++++
まとまりがあるんだかないんだか分からない話
いや、多分ないな
淡々とした話を上手く書ける人は本当にソンケイします、ええ
や、普通に上手い人もだけど
・・・精進しないと
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