16 子守唄

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こもりうたが きこえる

うっすらと目をあけると、
見えるのは一面 白

「・・・あ・・・」

真っ白な 世界

穢れなど知らないかのように 舞い落ちる白い羽根

自分の手を見る
赤くこびりついた、穢れ

もう、とれない

「・・・消して」

あおむけになって、空へ手を伸ばす

「・・・消してよ」

この白い世界に、穢れた自分は要らないから

「・・・消して・・・」

しんしんと、深々と、雪は降る
誰の上にも平等に

しんしんと、深々と、雪が降る
・・・雪の音が、きこえる

せかいをしろく けがれのないばしょに

けがれたものは うまってしまえ

・・・雪が歌っている

「・・・いいよ」

消して

汚らわしいこの体を 消して

体がどんどん冷たくなっていく

手の先から 足の先まで

子守唄が体を包み込んでいく

母の胎内に子を還らせるように

けがれたこ おかえり

それいじょう けがれないために

おかえり

おやすみ

目を閉じる

子守唄が、低く高く
優しく耳に響く

おやすみ

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わけがわかりません、先生

でも自分的にはこういう話が一番書きやすいってあたりに
才能のなさを感じますね

多分このあと シルキーあたりが怒りながら起こしに来てくれると思われます
シルキーがいる限り
彼が不幸になる事はないのですよ(多分
・・・誰に説明してるんだ?俺

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