しばらくこれないかもだし
2004年4月2日 切ない30の言葉達のはずなのに切なくないブツお題をいっぱいやってみよう
おー
2 あの日の憧憬
http://mia.s12.xrea.com/setu2.jpg
なかないで と
そう言った彼女の方が、よっぽど泣きそうに見えた
花束というものはあまり好きじゃなかった
何故って、野に咲いている花を手折るのは
なんとなく気が引ける
花束は、本体から切り離されたそれらの集まり
切られたそれは、そう長く保たれはしない
水を与え続けても、結局はしおれてしまうのだ
それが、嫌だった
そんなの当たり前の事じゃないか、と
僕以外の人は思うかもしれないけど
でも、その摂理は何となく
僕の『記憶』に対するそれと似ていて
簡単に切り離して考える事なんてできはしないのだ
『記憶』は
それをあたえるものがいなくなった時点で
切り離された花と同意義だ
水を与えても、すぐに枯れてしまう
だからせいぜいできることといえば、
その枯れる前の姿を覚えておくことくらい
よってそれは次第に変容し、元の形をとどめぬものにすらなり・・・
「お兄ちゃん?」
ひょこっと、横合いから顔を覗き込まれた
「・・・どうかしたの? シルキー」
「え、ううん、わたしがどうしたんじゃなくて・・・
・・・お兄ちゃんが」
「僕が?」
「・・・なんか、さみしそうな顔してたから」
「・・・・・・」
あの時受け取った花はもうとうに無く、
あの時の自分の表情をこの少女は覚えてもいないかもしれない
でも、それでも
「・・・いつか、シルキーに好きな人ができても・・・
僕を、忘れないでいてくれる?」
いつまでも一緒にいて、なんて
そんな我儘は、言ってはならないことだから
「わ、忘れないでって、わたしがお兄ちゃんを忘れるわけないじゃん!
っていうか、そもそも好きな人って・・・」
「仮定の話だよ
・・・うん、でもありがとう」
そう言って、小さな体を抱きしめる
「お、おおおおおお兄ちゃん?!」
「・・・シルキーは温かいね」
「・・・・・・」
いまは、花束は嫌いじゃない
生きている限り、消えないものもあると知ったから
―――それは、あの日の・・・
********************
ただのセクハラ馬鹿兄回想録
全然憧憬でもなんでもない気がする今日この頃
シルキーは 自分から抱きつくのには慣れてますが
抱きつかれるのは慣れていない模様
ちなみに 花束渡してる時点のシルキーはちょっと髪が短いのですよ
本編のイベント絵だと分かりにくいのですが
12 「さよなら」
http://mia.s12.xrea.com/setu12.jpg
「・・・さよなら」
彼女がその言葉をつむいだ時に、僕の未来は決まってしまったから
「2人とも…今までありがとう」
ありがとう
僕の我儘に付き合ってくれて
「なに言ってんだよ
ここで別れるみたいに…」
きっと、ここが最後の引き返せる点なんだろう
・・・でも、ごめんね
「…そうだよ」
やっぱり僕は、彼女をこのままにしておけないし
離れられないんだ
「…フォーディア?」
ごめんなさい
僕がもうちょっと強かったら
貴方と生きるという選択肢もあったのかもしれないけど
「場所と場所を隔てる狭間 この時閉じよ」
「なっ…!」
「フォーディア!?」
ごめんなさい
でも本当に、あなたたちの事は好きだったんだ
だから
「…さよなら」
ありったけの感謝だけをこめて 笑顔でさよなら
********************
ほとんど本文抜き出しの上に短い
・・・まぁ、こんなのもありということで
(しばらく音信不通になるからなんか気が大きくなってる模様です
まあ、「さよなら」って見てこれしか思いつかなかったです
・・・ああ、それにしたって全然切なくないのはどういうことだろう
1 ふたり
http://mia.s12.xrea.com/setu1.jpg
「雪だ・・・!」
窓の外を見るなり、そう言って彼女は外に飛び出して行った
「あ、ちょっとシルキー!」
慌てて飛び出そうとする僕に、ザードが笑いながら2人分のコートを差し出すのも去年と同じ
「・・・ありがと」
「お前まで風邪ひかないうちに戻ってこいよ」
そして、外に出た彼女が空を見上げて佇んでいるのもいつもの・・・
「ほら」
「わ」
走ってきたせいでちょっと荒れた息を無視して、彼女にコートをかぶせる
・・・うーん、体力つけないと
「もう・・・ほら、戻るよ?
風邪はなおりかけが一番危ないんだから」
「もう大丈夫だもん!」
そう言ってむくれる彼女の頬は赤みを帯びている
それは、寒さのせいだけではないのだろう
「・・・雪なら窓からでも見えるだろう?」
シルキーが雪を好きなのは知っているし
僕としても彼女が望むものはできるだけみせてあげたい
でも、それとこれとは別だ
「ほら・・・」
「もうちょっとだけ!」
背中を押した僕の腕にしがみついて、上目遣いに見上げてくるシルキー
・・・うわ、可愛い
「・・・ちょっとだけだからね」
「うん!」
・・・まぁ、なんだかんだ言って僕が彼女に甘いのは自覚している
ザードに言わせれば、2人きりの砂糖菓子の世界なんだそうだけど
よく意味がわからない
「雪がふってる時って・・・」
「ん?」
シルキーが、どこか遠くを見つめて言う
「ぜんぶ、まっしろで・・・世界になんにもなくなっちゃったみたい」
「・・・・・・」
白い世界
・・・別れの記憶と結びついて、それがいまだに僕は好きになれない
「だから、ね」
いきなり、シルキーは僕の体に抱きついてきて
「シルキー?」
「こうしてると、ほんとにふたりっきりだよね」
満面の笑みで、そんなことを言った
・・・あの記憶を消すことなんてできないけど
「・・・雪は、シルキーの色でもあるしね」
「え?」
それでも、いつか
「・・・好きになれる日が来るかもしれない」
君が、そばにいてくれるなら
*******************
痛寒いものばかり描いてるのもなんなので
たまにはラブラブ(?)させてみようとしたら・・・
・・・別の意味で痛いよ先生
そしてザードは何気にポエマーという設定があったりする
ちなみに、雪色って色 なかったですかね・・・?
おー
2 あの日の憧憬
http://mia.s12.xrea.com/setu2.jpg
なかないで と
そう言った彼女の方が、よっぽど泣きそうに見えた
花束というものはあまり好きじゃなかった
何故って、野に咲いている花を手折るのは
なんとなく気が引ける
花束は、本体から切り離されたそれらの集まり
切られたそれは、そう長く保たれはしない
水を与え続けても、結局はしおれてしまうのだ
それが、嫌だった
そんなの当たり前の事じゃないか、と
僕以外の人は思うかもしれないけど
でも、その摂理は何となく
僕の『記憶』に対するそれと似ていて
簡単に切り離して考える事なんてできはしないのだ
『記憶』は
それをあたえるものがいなくなった時点で
切り離された花と同意義だ
水を与えても、すぐに枯れてしまう
だからせいぜいできることといえば、
その枯れる前の姿を覚えておくことくらい
よってそれは次第に変容し、元の形をとどめぬものにすらなり・・・
「お兄ちゃん?」
ひょこっと、横合いから顔を覗き込まれた
「・・・どうかしたの? シルキー」
「え、ううん、わたしがどうしたんじゃなくて・・・
・・・お兄ちゃんが」
「僕が?」
「・・・なんか、さみしそうな顔してたから」
「・・・・・・」
あの時受け取った花はもうとうに無く、
あの時の自分の表情をこの少女は覚えてもいないかもしれない
でも、それでも
「・・・いつか、シルキーに好きな人ができても・・・
僕を、忘れないでいてくれる?」
いつまでも一緒にいて、なんて
そんな我儘は、言ってはならないことだから
「わ、忘れないでって、わたしがお兄ちゃんを忘れるわけないじゃん!
っていうか、そもそも好きな人って・・・」
「仮定の話だよ
・・・うん、でもありがとう」
そう言って、小さな体を抱きしめる
「お、おおおおおお兄ちゃん?!」
「・・・シルキーは温かいね」
「・・・・・・」
いまは、花束は嫌いじゃない
生きている限り、消えないものもあると知ったから
―――それは、あの日の・・・
********************
ただのセクハラ馬鹿兄回想録
全然憧憬でもなんでもない気がする今日この頃
シルキーは 自分から抱きつくのには慣れてますが
抱きつかれるのは慣れていない模様
ちなみに 花束渡してる時点のシルキーはちょっと髪が短いのですよ
本編のイベント絵だと分かりにくいのですが
12 「さよなら」
http://mia.s12.xrea.com/setu12.jpg
「・・・さよなら」
彼女がその言葉をつむいだ時に、僕の未来は決まってしまったから
「2人とも…今までありがとう」
ありがとう
僕の我儘に付き合ってくれて
「なに言ってんだよ
ここで別れるみたいに…」
きっと、ここが最後の引き返せる点なんだろう
・・・でも、ごめんね
「…そうだよ」
やっぱり僕は、彼女をこのままにしておけないし
離れられないんだ
「…フォーディア?」
ごめんなさい
僕がもうちょっと強かったら
貴方と生きるという選択肢もあったのかもしれないけど
「場所と場所を隔てる狭間 この時閉じよ」
「なっ…!」
「フォーディア!?」
ごめんなさい
でも本当に、あなたたちの事は好きだったんだ
だから
「…さよなら」
ありったけの感謝だけをこめて 笑顔でさよなら
********************
ほとんど本文抜き出しの上に短い
・・・まぁ、こんなのもありということで
(しばらく音信不通になるからなんか気が大きくなってる模様です
まあ、「さよなら」って見てこれしか思いつかなかったです
・・・ああ、それにしたって全然切なくないのはどういうことだろう
1 ふたり
http://mia.s12.xrea.com/setu1.jpg
「雪だ・・・!」
窓の外を見るなり、そう言って彼女は外に飛び出して行った
「あ、ちょっとシルキー!」
慌てて飛び出そうとする僕に、ザードが笑いながら2人分のコートを差し出すのも去年と同じ
「・・・ありがと」
「お前まで風邪ひかないうちに戻ってこいよ」
そして、外に出た彼女が空を見上げて佇んでいるのもいつもの・・・
「ほら」
「わ」
走ってきたせいでちょっと荒れた息を無視して、彼女にコートをかぶせる
・・・うーん、体力つけないと
「もう・・・ほら、戻るよ?
風邪はなおりかけが一番危ないんだから」
「もう大丈夫だもん!」
そう言ってむくれる彼女の頬は赤みを帯びている
それは、寒さのせいだけではないのだろう
「・・・雪なら窓からでも見えるだろう?」
シルキーが雪を好きなのは知っているし
僕としても彼女が望むものはできるだけみせてあげたい
でも、それとこれとは別だ
「ほら・・・」
「もうちょっとだけ!」
背中を押した僕の腕にしがみついて、上目遣いに見上げてくるシルキー
・・・うわ、可愛い
「・・・ちょっとだけだからね」
「うん!」
・・・まぁ、なんだかんだ言って僕が彼女に甘いのは自覚している
ザードに言わせれば、2人きりの砂糖菓子の世界なんだそうだけど
よく意味がわからない
「雪がふってる時って・・・」
「ん?」
シルキーが、どこか遠くを見つめて言う
「ぜんぶ、まっしろで・・・世界になんにもなくなっちゃったみたい」
「・・・・・・」
白い世界
・・・別れの記憶と結びついて、それがいまだに僕は好きになれない
「だから、ね」
いきなり、シルキーは僕の体に抱きついてきて
「シルキー?」
「こうしてると、ほんとにふたりっきりだよね」
満面の笑みで、そんなことを言った
・・・あの記憶を消すことなんてできないけど
「・・・雪は、シルキーの色でもあるしね」
「え?」
それでも、いつか
「・・・好きになれる日が来るかもしれない」
君が、そばにいてくれるなら
*******************
痛寒いものばかり描いてるのもなんなので
たまにはラブラブ(?)させてみようとしたら・・・
・・・別の意味で痛いよ先生
そしてザードは何気にポエマーという設定があったりする
ちなみに、雪色って色 なかったですかね・・・?
コメント