リレー小説―3

2004年11月21日
>ふぁんとわのあれ
*シナリオ 100%
*グラフィック 11/56(0/6)218/218 81%
*システム 88%
*デバッグ 90%

「・・・こんなもんか」
「直ったんですか?」
覗き込んでくる依頼人に、ぽちっとスイッチを押して、駆動音を聞かせる
「お、直った直った
いやぁ、助かった
これから冷え込む季節だし」
早速ダイアルを回して温度調節を始めた彼から代金を受け取ると、毎度、と言ってから俺はそこを去った

古いものに頼って生きているこの町では、修理屋は歓迎される
この町に限らず、そんなに裕福でもない場所ならばそうなのだけれど
幸い手先は器用だし、食っていくのには困らない
「・・・あ」
ガタガタと、目の前を重そうな音を立ててトラックが走っていく
「そういや、今日か」
あれは、毎月ガラクタ置き場へ行くトラックだ
壊れた家具、ただのゴミ、割れたグラス
そういうものが雑多に捨てられる場所
「時間は・・・大丈夫だな
行くか」

「・・・今回はめぼしいものはないか?」
さっきのトラックが置いていったと思われるガラクタをかきわけて、一息つく
たまに、本当にたまにだが役に立つものがあったり、そうでなくともちょっと修理すれば使えるようになるものがあったりするのだが
だから、俺以外にもさっきからこの山を探っている人間が・・・

ぐにゅ

「・・・あ?」
何か、踏んだ?
しかしなんだ、今の感触は
何となく嫌な予感を感じつつ、足をどけて視線を下ろすと
「・・・・・・」
なんか、人間のカタチをしたものが、あった
「・・・死体か」
やたらひらひらした服を着た、ふわふわした髪の女が埋まっていた
死体自体は別に珍しくも何ともない、が
「生ものは腐るから捨てるなって言ってんのに・・・」
仕方ない、生ゴミ置き場まで運ぼう
そう思って、引っ張りあげようと腕を掴む
「・・・?」
違和感
「・・・・・・」
よくよく、その女を観察してみる
まず、腕が2本
で、頭もひとつ、その中に目が2つで鼻がひとつ、口もひとつ・・・
耳も両脇にひとつずつついている
「・・・うわ」
それは、鏡の中以外で、この町ではじめて見たマトモな人間の形状だった
「足は・・・」
とりあえず引きずり出してみると、2本
「・・・おお」
なんか、妙に感心してしまう
「・・・ん?」
と、そこまで観察して
掴んでいる腕に温度があることに気づく
「・・・なんだ、生きてんのか」
だったらなんでこんな所で埋まっているのか
「・・・ま、俺には関係ないよな」
珍しいカタチしてるんだし、なんかわけアリかもしれない
そんなのに関わる気はない
ということで、放置決定
さっさとその方針に従って、俺が家に戻ろうとすると
「ひどいですよぅっ!」
がばっ、と後ろから何かが飛びついてきた
「うわ、な、何だお前!」
引き剥がしてみれば、さっきまでの死体
「せっかく、キミがここに来ると思って待ってたのにさっ!
見捨てて帰るなんてヒドイよっ!」
「・・・はぁ?」
・・・待ってた?
・・・とすると、なんだ
この女は、俺が来ることを分かっていて埋まってたのか?
「・・・ストーカーは間に合ってるぞ」
「違うよっ!」
・・・違うのか?
「じゃあ、何の用だ
仕事の依頼なら、直接うちに来るか、掲示板に・・・」
「キミを迎えに来たんだよっ」
えっへん、と誇らしげにそいつは胸を張って言った
「・・・迎え? 何処から」
俺に迎えられるような覚えはない
「決まってるじゃんっ」
俺の呆れた視線を気にもせず、そいつはびしっと指を上に向けると
「ソラからだよっ」

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えー・・・
・・・おっかしいなぁ・・・?
・・・なんでヒロイン電波飛ばしてるのかなぁ・・・?
・・・まぁいっか

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